平成28年度 相模野病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

1.年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 349 50 166 363 336 309 762 1216 728 160

平成28年度退院患者の入院時の年齢です。
相模原市でも65歳以上の人口割合が増加傾向にあります。それに伴い、当院においても60代以上の患者数が多くなっています。
また、当院は周産期母子医療センター・小児育成医療センター・新生児集中治療センター(NICU・GCU)・婦人科腫瘍センターが併設されている為、0代、30代、40代の患者様の入院が多いことが特徴となります。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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《外科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010XX99X40X 乳房の悪性腫瘍(乳癌) 化学療法あり 60 8.6 4.64 0.0 56.6  
060335XX02000X 胆嚢水腫、胆嚢炎等(胆石性胆のう炎 等) 手術あり 46 5.7 7.61 0.0 58.5  
060040XX99X60X 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 化学療法あり 43 5.6 4.41 0.0 70.0  
060035XX99X60X 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 化学療法あり 33 4.5 4.48 0.0 73.2  
060035XX01000X 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 手術あり 30 13.7 15.92 0.0 71.0  

当科は女性の乳腺専門医2人、消化器外科及び血管外科を専門とする医師3人が診療にあたっています。
乳癌及び良性の乳腺腫瘍、消化器悪性腫瘍(胃癌、大腸癌、小腸癌)の他、胆石症、鼠径ヘルニア、下肢静脈瘤など多くの疾患を扱っております。
乳腺外科においては、女性の乳腺専門医が初診からの診断、治療決定及び導入まで3週間と極めて速いスピードで診療にあたっています。患者様ひとりひとりにあった治療方針を考え、迅速な診断と治療を提供しています。予約外外来患者の約90%は相模原市乳癌検診と当院検診センターの2次検診で占めており、平成28年の相模原市乳癌検診は相模原市で上位です。
また消化器外科においては、消化器の良性・悪性疾患を全般的に診療しており、腹腔鏡手術を主体に患者様に身体的な負担の少ない低侵襲な治療を心がけております。胆石性胆のう炎や鼠径ヘルニアなどの良性疾患は大学病院からの紹介患者様が多く来院されています。

《産婦人科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180XX01XXXX 胎児及び胎児付属物の異常(既往帝切後妊娠、胎位異常 等) 手術あり 109 9.8 9.88 0.0 34.8  
120170XX99X0XX 早産、切迫早産(切迫早産) 58 24.1 20.79 0.02 30.3  
120260XX01XXXX 分娩の異常(分娩停止、胎児心音異常 等) 手術あり 44 10.2 9.77 0.0 32.6  
120060XX01XXXX 子宮の良性腫瘍(子宮筋腫) 手術あり 39 10.6 10.05 0.0 46.4  
120140XXXXXXXX 流産(稽留流産、不全流産)  35 2.2 2.43 0.0 35.2  

産婦人科医の不足、分娩取り扱い施設が減少している中、当院では常勤医師6人、非常勤医師5人体制で診療にあたっています。
当院には、周産期母子医療センター・新生児集中治療センター(NICU・GCU)が併設されている為、既往帝切後妊娠や胎位異常で帝王切開分娩になる方、切迫早産、双胎妊娠等で入院管理が必要な方が近隣の医療機関から紹介されています。
平成28年度の総分娩数は約700件となっております。

《小児科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010X199X00X 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(新生児呼吸障害、新生児黄疸 等) 73 5.0 6.18 0.01 0  
140010X199X1XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(新生児一過性多呼吸 等) 処置あり 53 15.2 12.00 0.0 0  
140010X299X0XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(低出生体重児 等) 47 14.4 11.55 0.0 0  
140010X299X1XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(低出生体重児、新生児仮死 等) 処置あり 34 22.3 23.53 0.1 0  
140010X299X2XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(低出生体重児、早産児 等) 処置あり 33 30.9 27.33 0.0 0  

当科では常勤医師4人、非常勤医師3人で診療にあたり、刹那的な治療にとどまることなくお子さまの成長をご家族の皆様と一緒に見守りながら、診療を行っています。
当院には小児育成医療センター・新生児集中治療センター(NICU・GCU)が併設されている為、当院で出産され、早産や低出生体重で生まれたお子さまの入院管理や出生時に呼吸障害等がみられたお子さまの早急な対応をしています。
院内の新生児の受け入れはもちろんのこと、神奈川県周産期搬送システムのもと県央・北相地区の中核病院として他施設からも新生児を受け入れています。

《整形外科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160760XX97XX0X 前腕の骨折(橈骨遠位端骨折) 手術あり 49 8.2 5.49 0.0 58.8  
160800XX01XXXX 股関節大腿近位骨折(大腿骨頚部骨折) 手術あり 32 46.7 27.63 0.1 80.8  
160690XX99XX0X 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸椎圧迫骨折、腰椎圧迫骨折) 17 32.9 20.57 0.0 72.8  
160610XX01XXXX 四肢筋腱損傷(肩腱板断裂、膝蓋靱帯断裂) 手術あり 15 48.4 20.87 0.0 61.5  
160700XX97XX0X 鎖骨骨折、肩甲骨骨折(鎖骨遠位端骨折、鎖骨骨幹部骨折 等) 手術なし 12 4.3 5.86 0.0 39.1  

当科では関節疾患、骨折、外傷、脊椎(腰椎、頸椎)疾患に伴う痛みやしびれの治療を行っています。
救急搬送や近隣の医療機関からの患者様の受け入れ体制を整え、可能な限り対応をしています。
また、当院では手術からリハビリまで、一連の治療を行っています。術後早期から積極的なリハビリを行い、早期の在宅復帰、社会復帰を目指しています。

《泌尿器科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070XX0200XX 膀胱腫瘍(膀胱癌) 手術あり 55 6.5 7.44 0.0 74.3  
110420XX97XX0X 水腎症(尿管狭窄を伴う水腎症) 手術あり 54 2.1 5.33 0.0 71.4  
110280XX02X00X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(末期腎不全) 手術あり 12 2.0 8.87 0.0 64.5  
110080XX01X0XX 前立腺の悪性腫瘍(前立腺癌) 手術あり 12 13.5 13.39 0.0 70.4  
110200XX02XXXX 前立腺肥大症等 手術あり 11 7.1 9.98 0.0 73.7  

当科では、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌や水腎症、前立腺肥大と、様々な疾患の診療を行っております。
他医療機関からの紹介や症状を自覚し受診され、診断後の早期治療に努めています。
小手術や内視鏡手術、腹腔鏡手術、開腹手術と、患者様一人一人に合わせた治療を行っております。

《皮膚科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020XXXXXXXX 帯状疱疹 21 7.9 8.96 0.0 71.5  
080011XX99XXXX 急性膿皮症(丹毒、蜂巣炎 等) - - 11.97 - -  
010080XX99X00X 脳脊髄の感染を伴う炎症(ヘルペスウイルス性眼疾患) - - 9.36 - -  
010080XX99X01X 脳脊髄の感染を伴う炎症(ヘルペスウイルス性角結膜炎) 副傷病名あり - - 21.90 - -  
080100XXXX0XXX 薬疹、中毒疹 - - 11.28 - -  

当科では帯状疱疹、蜂巣炎をはじめ、様々な皮膚疾患の治療を行っています。
帯状疱疹は、体の片側に起きる強い痛みと、痛みがある部分にできる帯状の皮疹が特徴の病気で、症状によっては入院加療が必要になります。
治療は抗ウイルス剤の投与を行い、8日前後で退院可能です。

※平成29年度より、入院加療は行っておりません。

《消化器内科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020XX04X0XX 胃の悪性腫瘍(胃癌) 手術あり 30 7.2 9.02 0.0 71.9  
060340XX03X00X 胆管(肝内外)結石、胆管炎(総胆管結石 等) 手術あり 23 11 11.06 0.0 73.6  
060035XX99X00X 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍(大腸癌の疑い、結腸癌) 手術あり 19 9.9 7.20 0.0 74.9  
060140XX97X00X 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) 15 8.5 10.93 0.0 65.3  
150020XXXXX0XX 細菌性腸炎 15 6.1 7.24 0.0 59.5  

当科では、日本消化器学会病専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医等の資格を有する医師が診療にあたっています。
消化器系一般の診療を行い、内視鏡検査は上部および下部消化管ともに平日毎日おこなっております。吐血や下血などの消化管出血時にも緊急内視鏡検査及び治療を行っています。
平成28年度より内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術(ESD)を開始し、悪性腫瘍に対する早期治療が可能となりました。
ERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)も行っているので、総胆管結石などによる閉塞性黄疸の治療も行います。
また、NPO法人PEGドクターズネットワークに摂食・嚥下・胃瘻造設指導医療機関に認定され、嚥下内視鏡検査、胃瘻造設も行っております。

《循環器内科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050XX99100X 狭心症、慢性虚血性心疾患(労作性狭心症 等) 処置あり 86 5.1 3.06 0.01 68.3  
050050XX02000X 狭心症、慢性虚血性心疾患(労作性狭心症 等) 手術あり 57 3.5 4.71 0.0 70.8  
050130XX99000X 心不全 35 24.9 17.95 0.0 82.0  
050170XX03000X 閉塞性動脈疾患(下肢閉塞性動脈硬化症 等) 手術あり 16 5.3 5.85 0.0 76.5  
050070XX99000X 頻脈性不整脈(発作性心房細動、頻脈性心房細動 等) 14 10.4 7.82 0.0 75.7  

当科では循環器専門医、日本心血管インターベンション学会指導医、認定医をもつ医師が診療に当たっています。
狭心症、慢性虚血性心疾患は心臓の栄養血管である冠動脈が動脈硬化により血流が悪くなり、心臓の筋肉への血液が途絶えること(虚血)で生じる疾患です。
名称に含まれる処置は心臓カテーテル検査、手術は心臓カテーテル治療(主に経皮的冠動脈ステント留置術)です。
心臓カテーテル検査は動脈から心臓、血管内に特殊な細い管(カテーテル)を挿入し、心臓血管の形態や機能を評価するものです。
経皮的冠動脈ステント留置術は、ステントを細くなった冠動脈を拡張し内側から支えとして留置します。

《呼吸器内科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110XXXXX0XX 間質性肺炎 52 23.8 19.92 0.04 74.4  
040040XX99040X 肺の悪性腫瘍(肺癌) 化学療法あり 35 19.5 12.35 0.0 71.7  
0400801499X002 肺炎等 75歳以上 重症度2 24 17.3 15.29 0.0 83.4  
0400801499X003 肺炎等 75歳以上 重症度3 19 20.2 17.43 0.1 85.1  
040040XX9908XX 肺の悪性腫瘍(肺癌) 化学療法あり 15 16.5 12.01 0.0 70.2  

当科では、肺がん、気管支喘息、肺炎、種々の慢性の肺疾患(COPD:肺気腫、慢性気管支炎、気管支拡張症、結核後遺症など)、間質性肺炎、睡眠時無呼吸症候群など、様々な呼吸器疾患を診療しております。
慢性呼吸不全に対して在宅酸素療法の教育・導入や、肺がんに対する化学療法にも力をいれており、呼吸器疾患全般の精密検査、加療を行っています。
また、当院は日本呼吸器学会認定施設になっており、専門医、指導医を持つ医師が診療にあたっています。

《血液内科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030XX99X40X 非ホジキンリンパ腫(びまん性大細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫 等) 化学療法あり 54 17.3 16.83 0.01 70.6  
130030XX97X40X 非ホジキンリンパ腫(びまん性大細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫 等) 輸血・化学療法あり 23 21.0 34.90 0.0 68.3  
130010XX97X2XX 急性白血病(急性骨髄性白血病 等) 化学療法あり 21 39.4 41.96 0.0 67.4  
130110X0XXX00X 出血性疾患(その他) 16歳以上(急性特発性血小板減少性紫斑病 等) 17 18.8 16.95 0.1 64.1  
130030XX99X30X 非ホジキンリンパ腫(びまん性大細胞性リンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫 等) 化学療法あり 17 19.1 17.63 0.0 75.5  

相模原市内で血液内科診療を行っている病院は非常に少ないのが実情です。当院では2011年に血液内科を開設し、現在は常勤医2人で診療を行っています。
近隣の医療機関に限らず、他県の医療機関からも多数の紹介を頂いております。急性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった血液悪性腫瘍から、特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血などの特定疾患まで幅広く診療を行っています。大学病院、がんセンターなどの高次医療機関とも密に連携し、患者様個々の病状にあわせた適切な医療を提供できる態勢をとっています。

非ホジキンリンパ腫とは血液細胞の一つであるリンパ球由来の悪性腫瘍が『悪性リンパ腫』です。悪性リンパ腫は大きく『ホジキンリンパ腫』と『非ホジキンリンパ腫』に分かれ、わが国では95%が非ホジキンリンパ腫です。非ホジキンリンパ腫は更に『びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫』、『濾胞性リンパ腫』など多種に分類され、悪性リンパ腫全体で80種類以上に分けられます。それぞれが異なる特性を持ち、治療方法・治療成績もそれぞれによって異なります。

急性白血病とは造血細胞に生じた遺伝子異常のため、分化・成熟が障害された芽球(白血病細胞)が急激に増殖する血液悪性腫瘍です。造血の場である骨髄は白血病細胞に占拠されることにより正常な造血が阻害され、全身に様々な症状を引き起こします。
血液腫瘍の中で最も緊急性を要する疾患です。緊急入院・即時治療が必要になることも稀ではありません。また、治癒を目指す為に造血幹細胞移植も必要になります。当院では移植治療は出来ませんが、必要な患者様へ必要な医療が提供できるよう移植施設と連携しています。

《腎臓内科》

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280XX99010X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(末期腎不全、慢性腎不全 等) 処置あり 12 44.3 14.77 0.1 67.3  
110280XX99000X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全(末期腎不全、慢性腎不全 等) 10 32.6 12.84 0.1 76.8  
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 - - 21.25 - -  
050130XX99000X 心不全 - - 17.95 - -  
110310XX99XX0X 腎臓または尿路の感染症(急性腎盂腎炎、尿路感染症 等) - - 12.43 - -  

当科では、末期腎不全、慢性腎不全で透析目的に入院される患者様や外来透析中に状態不安定になり入院される患者様を含みます。
そのため、肺炎、心不全、腎盂腎炎、尿路感染症など他疾患を併発される方の治療も行っています。
患者様の個別性にあった、より良い透析医療の提供に努めています。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 38 - - 19 - 16 1,2 6,7
大腸癌 21 - 22 28 - 83 1,2 6,7
乳癌 57 57 20 - - - 1,2 6,7
肺癌 0 0 - 30 - 45 1,2 6,7
肝癌 0 0 0 - - - 1,2 6,7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

UICC病期分類とは国際対がん連合(UICC)により定められており、原発巣の大きさと進展度、所属リンパ節への転移状況、遠隔転移の有無、この3つを元にしてがんの進行度(StadeⅠ~Ⅳ)に分類するものです。
癌取扱い規約とは学会・研究会で作成している日本独自のものであり、各臓器ごとに定義されています。UICC病期分類と似た分類です。
最新治療の知識を日々取り入れ、病期と患者様に合わせた治療を行っております。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等

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  患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 9.5 59.5
中等症 51 19.1 78.8
重症 34 26.6 82.9
超重症 - - -
不明 0 0.0 0.0

日本の市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROPスコア)を使用した重症度です。
市中肺炎とは、病院外で日常生活をしていた人に発症する肺炎です。当院は軽症から超重症の患者様まで診療を行っています。

5.脳梗塞のICD10別患者数等

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ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 - - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内        
その他        
I63$ 脳梗塞 3日以内 22 44.6 79.0 0.4
その他 - - - -
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内        
その他        
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内        
その他        
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内        
その他        
I679 脳血管疾患,詳細不明 - - - - -

脳梗塞は救急搬送で入院される患者様が多く、状態が安定するとリハビリ病院や長期療養型医療施設等へ転院されます。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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《外科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 46 1.2 3.6 0.0 58.6  
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 38 1.0 2.8 0.0 67.4  
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 37 1.1 5.9 0.0 54.0  
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 31 1.0 7.6 0.0 56.7  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 29 1.6 12.7 0.0 70.6  

乳腺腫瘍手術は全114件で、中でも乳房温存手術が約60%を占めています。
腹腔鏡手術では創が小さくできるため、手術後の痛みが軽く回復が早くなり、無理なく日常生活に戻ることができます。しかし開腹手術と比較すると、難易度が高く習熟した技術が必要です。当院では日本内視鏡外科学会技術認定取得者が手術に携わり、今では消化器疾患の手術の約80%を腹腔鏡手術で行っています。大腸癌の腹腔鏡手術は93%、虫垂炎の腹腔鏡手術は100%です。

またERAS(イーラス)プロトコールという術後早期回復プログラムを導入しています。ERASプロトコールとは患者様の術後の早期回復につながると医学的に有効性が証明された手法を、総合的に取り入れた治療方法です。手術前は下剤を飲まず直前まで食事と水分が取れ、点滴をしないで手術室に向かいます。手術は腹腔鏡手術を行い、手術後は翌日に水分が飲めて、術後2日目には食事が開始されます。早い方では手術をして1週間以内には退院が可能となります。これは患者様に負担の少ない治療を行うことによって実現します。様々な状態の患者様がいらっしゃいますので、患者様のペースに合わせた無理のないERASプロトコールを行っております。当院ではERASプロトコールにより医師、看護師のほか、多くのコメディカルが携わり患者様の負担を軽減し、早期に回復し安心して退院できるよう全力でサポートさせていただいております。

《眼科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 348 1.0 1.0 0.0 74.2  
               
               
               
               

当科では白内障手術(水晶体再建術)を中心に行っております。
平成28年度より両眼同日手術も条件が合えば対応可能となっております。

《産婦人科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 125 4.9 7.9 0.0 34.3  
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 78 4.3 8.4 0.0 33.4  
K877 子宮全摘術 48 1.4 8.7 0.0 49.6  
K867 子宮頸部(腟部)切除術 36 1.0 0.0 0.0 40.5  
K9091 流産手術 妊娠11週までの場合 34 1.1 0.1 0.0 34.8  

当科では帝王切開術が上位を占めています。
周産期母子医療センター併設により、当院かかりつけ、入院中の方のみならず、他医療機関からの搬送を受け緊急帝王切開を行う体制が整っています。
また、婦人科腫瘍センターの併設があり、月経困難症をきたす内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)や過多月経をきたす子宮腺筋症や子宮筋腫、子宮頸がん前がん状態である子宮頚部異形成や上皮内癌、子宮体がん前がん状態である子宮内膜症と幅広く治療を行っております。
漢方療法やホルモン療法、手術を患者様一人一人に合った治療方法を相談、検討させて頂いております。

《小児科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 12 0.0 20.6 0.1 0.0  
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの - 0.0 33.7 0.0 0.0  
K2762 網膜光凝固術(その他特殊) - 42.0 25.0 0.0 0.0  
               
               

赤ちゃんが生まれてすぐから続く呼吸循環不全を原因とする状態を新生児仮死(新生児ジストレス)といい、赤ちゃんの状況により産科医師や小児科医師が救命のために速やかに行う蘇生術です。

《整形外科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0462 骨折観血的手術(前腕) 45 1.7 17.4 0.0 65.2  
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 35 0.9 2.3 0.0 57.0  
K0461 骨折観血的手術(大腿) 30 2.3 39.8 0.0 76.7  
K0811 人工骨頭挿入術(股) 18 3.0 49.0 0.1 78.7  
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 18 1.4 11.7 0.0 46.7  

当科では肩関節疾患を含め、関節外科(膝、股、肘 等)や外傷(骨折、脱臼 等)に対して治療を行っています。
肩関節を専門とする医師がおり、人工肩関節置換術や関節鏡下による肩関節手術も行っています。

《泌尿器科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 60 0.0 1.4 0.0 70.7  
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 その他のもの 40 1.2 4.2 0.0 74.7  
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 15 1.3 4.8 0.0 73.3  
K610-3 内シャント設置術 13 0.0 1.0 0.0 65.4  
K843 前立腺悪性腫瘍手術 11 1.0 12.4 0.0 70.2  

小手術や内視鏡手術、腹腔鏡手術、開腹手術まで広い範囲で行っております。
経尿道的膀胱腫瘍切除術は膀胱がんに対する内視鏡的切除術で、開腹手術に比べ身体的負担が少なく高齢者でも受けられる治療法です。
患者様ひとりひとりの合った治療方針を考え治療の提供をさせていただいております。

《消化器内科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 71 0.2 1.1 0.0 66.4  
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 43 0.2 1.8 0.0 68.2  
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術  早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 29 1.1 5.0 0.0 71.7  
K654 内視鏡的消化管止血術 19 0.7 6.5 0.0 72.3  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 15 2.6 7.2 0.1 79.4  

大腸内視鏡検査でみつかったポリープは、可能なものは当日切除術施行します。
ポリープ長径2cm以上などのサイズの大きなものは入院(ほとんどが1泊)して切除します。
平成28年度より内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術(ESD)を開始し、悪性腫瘍に対する早期治療が可能となりました。

《循環器内科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 52 1.6 1.3 0.0 70.2  
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 18 1.9 2.7 0.0 75.9  
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 10 0.0 10.5 0.0 61.3  
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの - - - - -  
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの - - - - -  

上記の様に、経皮的冠動脈ステント留置術を中心とした動脈硬化に対する治療を行っておりますが、冠動脈以外に下肢動脈など末梢血管への手術も積極的に行っています。

《血液内科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -  
K6261 リンパ節摘出術 長径3センチメートル未満 - - - - -  
K6262 リンパ節摘出術 長径3センチメートル以上 - - - - -  
K745 肛門周囲膿瘍切開術 - - - - -  

悪性リンパ腫の診断には組織生検が必須です。そのため、外科へ依頼しリンパ節生検を実施して頂いています。稀な例ですが、腹部の腫瘍により尿管閉塞をきたすこともあり、泌尿器科へ依頼し尿管ステント留置をお願いすることがあります。血液悪性腫瘍に対しては抗がん剤治療を繰り返し行います。必要に応じて、持続静注のための植込み型カテーテルを設置することがあります。
血液内科では基本的に手術は行いませんが、患者様の病状によって必要な処置を他科へ依頼し実施して頂いています。

《腎臓内科》

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 - - - - -  
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - -  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -  
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) - - - - -  
K607-3 上腕動脈表在化法 - - - - -  

内シャント設置術とは血液透析のため、手の動脈と静脈をつなぐ手術です。
透析を行うために血管から血液を導き出す出入り口とその確保をするものです。
腎不全の診断で緊急入院された患者様が透析治療を必要とし、患者様の状態を見ながら内シャント設置術を行うため平均術前日数が長くなっています。
また、内シャント設置術後に透析の導入を行い治療経過を見ていきます。

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.00
異なる 21 0.41
180010 敗血症 同一 4 0.08
異なる 16 0.31
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00
異なる 2 0.31
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.31
異なる 3 0.06

手術・処置等の合併症は、手術後の出血です。
当院で手術を行った患者様のみならず、他医療機関における術後の患者様の治療をさせていただ症例も含んだ件数です。
細心の注意をはらい手術を施行しています。手術のご説明の際に起こりうる合併症等について説明を行い、ご理解をいただいたうえで同意をしていただいております。
当院で手術をする際、ご不明な点はご質問ください。

更新履歴
2017/11/7
2017/10/2
2017/9/29
2017/9/26